
はじめに
「お金を効率よく稼ぎ、正しく増やし、気持ちよく使ってほしい」
この本は、経済評論家・山崎元氏が“父親として”息子へ送る人生とお金の指南書です。
読んでみて感じたのは、「これは自分の息子だけでなく、仕事に追われるすべてのビジネスパーソンに届いてほしい一冊」だということ。
さらに、紙の書籍でも素晴らしいのですが、Audible版を圧倒的におすすめします。

ナレーションの声がまさに“父の声”。渋く落ち着き、優しさを感じられる語り口で、本当に父親から語りかけられているような感覚になります。
私が読書に使っているおすすめのサービス
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本書の構成
本書は以下の4章で構成されています:
- 働き方・稼ぎ方
- お金の増やし方と資本主義経済の仕組み
- 働き方のコツ
- 小さな幸福論
新時代の働き方・稼ぎ方

昭和の常識 vs 令和の現実
かつての“安定”は幻想です。著者は昭和世代の「安定志向」がいかに非効率かを明確に指摘します。
- 終身雇用は時代遅れ
- 時間を売る長時間労働では資産は築けない
- 成功のカギは「適度なリスク」と「差別化」

"時間の切り売りでは達成できない効率性" という表現が秀逸。生産性×柔軟な働き方こそが、令和の稼ぎ方です。
「自分を磨き、リスクを抑えて、確実に稼ぐこと」を目指す古いパターンよりも、「自分に投資することは同じだが、失敗しても致命的でない程度のリスクを積極的に取って、リスクの対価も受け取る」のが新しい時代の稼ぎかたのコツだ。
引用元:経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて
新しい働き方の鍵は「株式性」
本書の核心の一つが「株式を使った働き方」──つまり、給与としてストック(株)を得る、株に投資することで資本家側に立つ、という考え方です。
4つの実践例:
- 自分で起業する
- 早期に有望企業へ参加する
- 自社株・ストックオプションで報酬を得る
- 初期段階で出資する

Microsoft元CEOバルマー氏の例など、"時間ではなく株式で資産を築く" という視点は必読です。
その人、知ってる。決して優れた実績を残したわけではないけど、マイクロソフトの株式を保有していたおかげで世界屈指の資産家になった人ですよね。

株式性の報酬を利用することに成功した者は、広い範囲の労働者から利益をピンハネできる括弧会社)の一部を権利として持つ。そして、その権利は、成長性まで含めて、さらに将来の分までまとめて評価された価値を確固今)手に入れることができる手段でもある。
だから、短期間に、大きな資産を手に入れることができる。
引用元:経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて
自分が持っているお金を効率よく増やす方法

インデックス投資三箇条
本書におけるお金の運用について必要な「基本」はこれだけ。
- 生活費の3〜6ヶ月分は普通預金
- 残りは全世界株式インデックスファンドに投資
- 増えたら追加投資。必要な時は解約して使う

なんとシンプルな!と思ったし、自分の息子にこう伝えると考えた時に「え、それだけ?」と言われそうでうーんと思いもしました。
ですが、他にもいろいろなお金の本を読み勉強した結果、確かにこれが一番簡単で、確率が高いなと納得しました。これが“最も確実性の高い投資”なのです。
一度聞いたら忘れないくらいわかりやすいね。

なぜ株式投資なのか?
全資金を株式に投資するのが不安かもしれないが、インデックスファンドの平均的な期待リターンは年5%(税引後4%)程度。最悪でも年1/3の損失、運が良ければ4割の利益が見込まれる。と筆者は言います。
何かあった時にどうしよう。

一方で、給与や健康など他の経済的リスクも日常的に抱えており、それらには普段から対処しているはず。そもそも投資資金は「当面使わないお金」なので、短期的な変動に神経質になりすぎるのは本質的ではない。

緊急性の高い時の対処資金が準備できていれば、残りは株式に投資するのがもっとも効率的です。
資産が増えて損失額が大きく見えるようになっても、それは経済的余裕がある証拠。タイミングが悪く損をしても、それは運の問題であり、正しい選択をした上での結果だと受け入れるべき。株価は自分ではどうにもできない。冷静に、期待値の高い選択をし続けましょう。
- 年率5〜6%の平均リターン
- 長期保有(バイ&ホールド)が最善策
- 株価はコントロールできない→感情に流されず“構える”

株価変動に一喜一憂しなくなったことで、人生全体に集中できるようになったと思うのでこの理論を支持します。
※趣味で個別株もやりますが、それとはまた別の話。
番外編 不動産投資は楽なものではない
このパートを読んで、ぐっと山崎氏への信頼度が上がったの紹介しておきます。
そもそも、不動産投資が、「大丈夫」なものでも「有利」なものでもないことは、不動産業者が自ら物件を保有するのではなく客を探して売っている状況が雄弁に物語っている。
「サラリーマンでも大家さん」「不動産投資で不労所得」といった甘言に乗るのは賢くないから、気をつけろ。
引用元:経済評論家の父から息子への手紙 お金と人生と幸せについて

自身もマンション売却か、賃貸で貸し出すのかに迷ったことがありました。
駅近で、いい条件でしたがシュミレーションを重ね、リスクが高いと判断して売却しました。
よほど好条件の物件でない限り、手を出すべきではない。と自信をもって言えます。
働き方のコツとキャリアの設計

父親からの手紙らしく、働き方についてもアドバイスがあります。
自分の「人材価値」を中心にキャリアを考える
働くうえで最も重要な視点のひとつは、自分の人材価値を育て・守り・活かすという考え方です。
人材価値の公式:
人材価値 = (能力 + 実績) × 持ち時間

若さは最大の武器 → 持ち時間が長い=価値が高い。自己投資すべきは「知識・経験・人間関係・時間」。本当に正しいと思います。
- 同じ能力・実績があるなら、「これから長く活かせる時間(=若さ)」を持っている人のほうが評価される
- 年齢を重ねることは、持ち時間が減ることを意味する
- だからこそ、早いうちに自己投資して「能力と実績の土台」を築くことが重要
能力があるだけでは評価されない
- 知識や資格などのポテンシャルがあっても、実務で活かした実績がなければ人材として高く評価されない
- 能力の獲得にも、実績作りにも「時間」が必要
- だからこそ、「何に時間を使うか」がキャリアにおいて非常に重要になる

キャリア設計では「将来どれだけの時間が残っているか」も含めて、戦略的に考えるべきです。
キャリア設計のマイルストーン
- 28歳:自分の「職」を決める
- 35歳:人材価値を確立する
- 45歳:セカンドキャリアの準備を始める
副業にトライしてみよう
- 小さくてもいいから“もう一つの世界”を持とう
- 張り合い、自信、可能性が広がる

本業×副業で“複線的人生”を構築する視点は非常に現代的です
第4章:小さな幸福論
幸福の鍵は「承認欲求」
- 人は「承認されている」と感じたときに最も幸福を感じる
- 日常の“嬉しい瞬間”を言語化しよう

著者のモットー:「正しくて、できれば面白いことを、たくさんの人に伝える」がとっても素敵だな、と感じます。
小さくても、自分だけの幸福のかたちを明確にすることで、生き方がぶれなくなります。
Audible版を強くおすすめする理由
紙書籍でも内容は素晴らしいですが、Audible版には別の魅力があります。
- ナレーターの声が“親父そのもの”
- 優しく、安心感があり、どこか懐かしい
- まるで自分の父親が語りかけてくれているような読書体験

通勤中や寝る前に聴くと、沁みます。倍速でも内容がしっかり入るので、忙しい人にも最適です。
Audibleを快適に使うためのおすすめガジェット3選


Audible(オーディブル)を聴くのにおすすめのガジェットってありますか?
あります!骨伝導イヤホンやノイキャン付きイヤホンなど、快適に聴けるツールをご紹介しますね。

オーディオブックの良さを最大限に引き出すには、ガジェット選びも重要です。ここでは私が実際に使って効果を感じたガジェット3選を紹介します。
✅ Apple AirPods 4


ノイズキャンセリングが秀逸で、電車やカフェでも集中して聴けます。
電車の中で読書しづらいと感じていた私には、AirPods のノイズキャンセリングが救世主でした。
Audibleのナレーションが驚くほどクリアに聴こえ、移動中がインプットタイムに早変わり。耳で“読んでいる”という感覚にすっかりハマってしまいましたね。
✅ Shokz OpenRun(骨伝導イヤホン)


耳を塞がないため、外音を聞きながら安全にリスニング可能。家事やジョギングにも最適です。
騙されたと思って使ってみてほしい。家電量販店で試すだけでもいいです。骨伝導イヤホンを試したことがないかたはぜひ。
洗い物をしながらAudibleを聴いていますが、耳が開いているのでインターホンや人の声にすぐ気づけるのがありがたいです。
犬の散歩中に使うことも多いですね。周囲の音も聞こえるので安心感があり、長時間の使用でも耳が疲れません。Audibleのナレーションもはっきり聴こえるので、没入感もしっかりあります。
✅ Apple Watch


スマホ不要でオフライン再生も可能。より身軽に“耳読書”が実現。
スマホを持ち歩かずにAudibleを楽しめるので、外出時がぐっと快適に。Apple Watchとワイヤレスイヤホンの組み合わせは、まさに“読書の最先端”。
満員電車でも画面を見ずに知識が入ってくるのが最高ですよ。
まとめ:お金と人生に迷ったら読みたい一冊
この本は、“経済”を軸にしながらも、人生の価値・働き方・幸せにまで踏み込んだ、知的で優しい「手紙」です。
- 投資に迷っている人
- キャリア設計に悩んでいる人
- 子供に「人生のこと」をどう伝えるか迷っている親
そんな方々にとって、大きな羅針盤になる一冊です。
ぜひ、ご一読ください。